H13 7/4 作

月明かりに 照らされし臥床に横たふ 我は寂しき

眼鏡掛け 満月と解りし我が心 町の燈 何故に切なく

満ち月を 見ている我は虚しきも 扇風機の音 胸に響かん

この月を 見る心地はいずくにの 愛しき人に 届くこと無し

月入りに 垣間見ん街の景色に 孤独を誘ふ 蟲の音たちよ

高校を 出て見るこの景色 別れ行く友 それぞれの路

この山で 見たこの夜景を 我は生涯 忘れること無し

早春の 鹿野山にて友たちと 毛布に包まり 暁を待つ

三島より 箱根を登りし振り返る 麓の街の燈を見ん

三島へと 続くこの道下りしかば 麓の街と富士山を見ゆ

満ち月の 横に輝く赤星を 月に照らされ 我は眺めん

月光に 照らされながらあの人を 思い見えん今日この頃

満ち月と 赤星の間は遠ざかり 月はあの人 赤星は吾

快晴の 夜空に輝く星たちよ その輝きを吾に給えん

快晴の 夜空を眺めしふと思う 満ち月赤星のみ輝く

満ち月と 赤星の下を通りたる 飛行機の瞬き 一時の華なり

静かなる 夜に響くは蟲の音と 遠くを走る自動車の音

夜風吹き 電車の音に耳を立て 近くを通る車に消されむ

あの人に 未練残りし一歳の 時は過ぎねど忘れられなむ

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